沈下修正編は、実在する曳き家の岡本さんをモデルに、現実の沈下修正の問題点や、どこに注意して、どんな業者に発注するべきか、できるだけ現実に即して描いてあるの。
職人の技術がどんな風に活かされてゆくのか、お楽しみに!
『解体屋ゲン』は、これからも日本の優れた職人技術・最先端技術を応援してゆくわ。お楽しみに!
曵き家の岡本さんがアルバイトを募集しています。
勤務条件:日当@10000円交通費込み。月末振込。8時~17時勤務。制服はないので汚れても構わない服装。勤務地は現場毎に変わります。電車通勤の場合は最寄り駅まで迎えに行きます。
まずは1週間の体験コースで。本気で働きたい場合は別途相談に応じます。
興味のある人/質問のある人は、岡本さんのサイトからメールで問い合わせして下さい。
液状化による沈下で傾いた家屋は、2万軒以上あると言われています。今すぐ人の役に立てるやりがいのある仕事よ。
まずはお気軽に、メールしてみてね。
第462話:「曳き家の心意気(1)」
第462話『曳き家の心意気(1)』
『解体屋ゲン』では、これまで数々の職人さんを紹介してきたわ。
その中でも特に力を入れてきたのが曳き家さんよ。「曳き家」は家を基礎からいったん切り離して持ち上げ、そのまま移動させるっていう特殊工法よ。住んでいる人はそのまま普段通り生活ができるし、持ち上げている間に基礎を修復したり、新たに作り直したりもできるの。すごいでしょ?
浦安を中心とした湾岸地域では、3.11の震災の際に大規模な液状化現象が起きて多くの家が沈下して傾いたわ。曳き家さんなら傾いた家を基礎から切り離し、基礎を水平に補充することで、比較的安く家を元に戻すことができるの。
そこで浦安市長の要請を受けて、はるばる高知から浦安にやってきたのが、今回紹介する『岡本次男家屋曳屋移動』のみなさんよ。岡本さんは高知で70年続く、宮大工・船大工の流れを汲む、ロクさんと同じ大工系の曳き家さんの3代目よ。
『解体屋ゲン』では、これから全4回にわたって湾岸の沈下修正を特集してゆくわ。応援よろしくね!
第463話『曳き家の心意気(2)
第463話『曳き家の心意気(2)』
残念ながら、世の中は誠実な業者さんばっかりじゃないわ。中には被災地復興でお金が動くことを察知して、ここぞとばかりに儲けようってアコギな業者もいるのよ。問題なのは、一般の人にとっては沈下修正なんて一生に一度経験するかしないかだから、いい業者と悪い業者の区別がつかないことよね。
そのために、岡本さんとゲンさんたちは沈下修正にどんな種類の方法があって、どの建物には何が向いているのかを簡単に説明することにしたの。詳しくは、ウレテックジャパンさんと岡本さんのサイトを参考にしてね。岡本さんたち、順調に説明会までは辿りついたけど、何やら波乱が…。どうなっちゃうの!?
第464話『曳き家の心意気(3)』
第464話『曳き家の心意気(3)』
『解体屋ゲン』は、もちろんフィクションよ。でもこれまでも、技術的なことや様々な仕事の内容に関しては、できるだけ現実に即して、ウソは書かないように努めてきたつもり。ただ、あまり専門的になりすぎると漫画としての面白味を損なうから、そのバランスが難しいのよね。今回の話に関しては、いささかネタばらしになるけど、放火のくだりはフィクションよ。これが本当だったら大変!
いよいよ沈下修正編もクライマックスよ!高知出身の岡本さんは、いずれ地元に帰らなきゃいけない身。そこを突かれて「所詮よそ者じゃねえか!」と問い詰められた岡本さんは、答えに窮するの。
湾岸地域では、今でも傾いた家で苦しんでる人が多数いるわ。邪魔する悪徳業者もエスカレートしてきたし、岡本さん、どうするつもり!?
驚愕の結末は、いよいよ来週よ!
第465話:引き家の心意気(4)
第465話:引き家の心意気(4)
今回で沈下修正編はいったん終わり。みんな、もう読んでくれた?
このシリーズの一番の特徴は、もちろん実在の人物を登場させ、現実の出来事とフィクションをミックスさせたことなんだけど、色々と考えさせられることが多かったわ。
その一つは現実を引き受ける重みよ。嘘を書かないように事実を検証してゆかなくちゃならない上に、どんなことを書いてもそれはある種のポジショントークなの。私たちは岡本さんと組んで今回の作品を作り上げたけど、その一方で、岡本さんたちが本当に正しいのかも検証しなくちゃいけないと思ってる。幸い、岡本さんたちは「自分たちも数ある選択肢のうちの一つ」って言ってくれたし、シリーズの中でもそう書いたわ。なにがベストかというのはその立場によって違うし(今回なら予算とか家の構造とかね)正解は一つじゃない。私たちは1業者に利益誘導をするためにこの話を書いてる訳じゃないし、だからと言ってどの業者も万遍なく公平に扱うつもりも、そんな義務もないと思ってる。だって世の中には本当にひどい業者もいるんだもん。
それと、一番大事なのは今回の話の結論として、岡本さんが決断するあること(ネタばれになるから書けないんだけど)が現実ってことよ。もしも今回の話を全部フィクションとして作った時に、これほどの決断を書けたかどうか…。現実は時として軽々とフィクションを超えるのよ。そこのせめぎ合いがダイナミズムでもあり、面白さでもあるんだと思う。みんなにも岡本さんの決断が事実であり、現在進行中のリアルだってことは知っていて欲しいんだ。